FDA(米国食品医薬品局)は2026年9月17日、食品小売・フードサービスにおける食品安全管理のモデル基準「2026 FDA Food Code」を公表しました。
今回の改訂では、従業員の疾病管理、食品の冷却方法、アレルゲン交差接触、移動型食品施設(Mobile Food Establishment)など、幅広い項目が更新されています。
FDA Food Codeとは
FDA Food Codeは、レストラン、食品小売店、学校・病院等のフードサービス、食品自動販売などにおける食品安全管理について、FDAが示しているモデルコードです。
重要なのは、Food Codeそのものが全米の食品事業者に直接適用される連邦規則ではないという点です。
州・地方・部族・準州などの行政機関が、自らの食品安全規則を策定・改定する際のモデルとして利用します。そのため、実際の事業者への要求事項は、各州・自治体での採用状況や規則によって異なります。
2026年版の主な変更点
2026 Food Codeでは、食品安全管理の実務に関わる複数の変更・明確化が行われています。
主な内容として、特定の条件下での二重手袋(Double Gloving)の例外、書面による従業員疾病ポリシーの整備・保管、新しい代替冷却方法などが盛り込まれました。
このほか、以下のようなテーマについても更新されています。
- アレルゲンの交差接触
- 消毒剤の温度
- 消費者向け注意表示
- Food Establishmentの定義
- Mobile Food Establishmentの新しい定義
- 食品寄付
- 特殊キノコ類のハザード
- 食品の脱水・フリーズドライ
- 自動販売機の管理
- 食品施設の検査報告書
また、「Food Safety Management System」の定義や関連要件も追加されています。
日本から食品を輸出する事業者への影響は?
今回の発表だけをもって、日本から米国へ食品を輸出する際のFDA輸入手続きが変更されたわけではありません。
Food Codeは主として米国内の小売・フードサービス段階における食品安全管理を対象とするモデルコードです。
そのため、一般的な日本の食品メーカーや輸出事業者について、今回の改訂によって直ちにFDA施設登録、FSVP、Prior Notice、米国向け食品表示などの輸入要件が変更されるものではありません。
一方、米国内でレストラン、カフェ、食品小売店、移動販売などを運営している場合や、これらの事業者へ商品を供給している場合には、事業を行う州・自治体が2026 Food Codeの内容をどのように採用するか確認しておくことが重要です。
今後確認すべきポイント
FDA Food Codeはモデルコードであるため、公表された時点ですべての州・自治体に一律適用されるわけではありません。
今後、各州・自治体が2026 Food Codeの全部または一部を採用し、それぞれの食品衛生規則へ反映していく可能性があります。
特に米国内で飲食店・食品小売・モバイルフード事業などを展開している事業者は、FDAのFood Codeだけでなく、実際に事業を行う州・郡・市などの規則を確認する必要があります。


