FDA食品施設登録の更新とは?2026年の期限・DUNS番号・手続きを解説

目次

  1. FDA食品施設登録とは
  2. 外国施設に必須の「米国代理人(U.S. Agent)」
  3. 2026年の更新(Biennial Registration Renewal)はいつ行うか
  4. 更新を怠るとどうなるか
  5. 更新に必要な情報・UFI(DUNS番号)について
  6. 更新にかかる費用
  7. 「更新」と「情報の変更(Update)」の違い
  8. 日本企業が今すぐ確認すべきこと
  9. 次に確認すべきこと
  10. まとめ

「FDA施設登録は一度済ませたから大丈夫」——この認識は、2026年に入ってから見直す必要があります。米国に食品を輸出する事業者に義務付けられているFDA食品施設登録(Food Facility Registration)は、一度登録すれば永久に有効というものではなく、2年に1度、決められた期間内に更新する義務があるためです。

この記事では、2026年の更新期間・手続きの流れ・更新を怠った場合にFDAの一次情報がどこまでを明記しているか、そして外国施設に必須の「米国代理人(U.S. Agent)」との関係を、FDA公式情報に基づいて整理します。

1. FDA食品施設登録とは

FDA食品施設登録は、米国で消費される食品を製造・加工・包装・保管する施設に対して、米国連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C Act)第415条・21 CFR Part 1 Subpart Hに基づき義務付けられている登録制度です。米国外の施設であっても、その施設で作られた食品が米国に輸出される場合は登録対象になります。

【法的要求事項】米国向けに食品を輸出する外国施設は、原則としてFDAへの施設登録が必須です(対象外となる例外品目もあるため、自社製品が対象かどうかは個別確認が必要です)。

2. 外国施設に必須の「米国代理人(U.S. Agent)」

【法的要求事項】FDAガイダンス(Registration of Food Facilities)は、外国施設が登録する際に米国代理人(U.S. Agent)を指名することを登録要件の一つとして明記しています。米国代理人は、以下の条件を満たす必要があります。

  • 米国内に居住または事業拠点を置いていること
  • 米国内に物理的に所在していること
  • FDAと施設との間の連絡窓口としての役割を果たすこと

FDAガイダンスは「米国代理人は、施設の登録手続きを行う権限を与えられる場合がある」とも述べています。つまり米国代理人は、単なる緊急連絡先ではなく、登録・更新の実務そのものを担う実務担当者になり得る存在です。

【VIAWORKSとしての実務推奨】日本企業が自社で米国内に拠点を持たない場合、米国代理人は外部の専門業者に委託するのが一般的です。米国代理人は施設ごとに1者を指名する必要があるため、複数の関連会社・工場を持つ場合は、それぞれの登録内容と米国代理人情報が最新かどうかを個別に確認することを推奨します。

3. 2026年の更新(Biennial Registration Renewal)はいつ行うか

FDA施設登録は、偶数年ごとに更新(Renewal)する義務があります。FDA公式ガイド(Food Facility Registration User Guide: Biennial Registration Renewal)によると、2026年の更新期間は以下のとおりです。

  • 受付開始: 2026年10月1日 午前0時1分(米国時間)
  • 受付終了: 2026年12月31日 午後11時59分(米国時間)

前回の更新期間は2024年でしたので、2026年はその次の更新サイクルにあたります。

【VIAWORKSとしての実務推奨】更新期間は約3か月ありますが、担当者の異動や米国代理人の変更が重なると社内確認が後手に回りやすいタイミングでもあります。更新期間が始まる前(例年8〜9月頃)に、登録内容と担当者体制を棚卸ししておくことを推奨します。

4. 更新を怠るとどうなるか

ここは、FDA自身が明記している事実と、そこから実務上想定される影響を分けて説明します。

【FDA一次情報が明記している事実】

  • FDA公式ファクトシート(Food Facility Biennial Registration Fact Sheet)は、「更新されなかった登録は、FDAにより失効したものとみなされる」と明記しています。
  • 同ファクトシートはさらに踏み込み、「FDAは、登録が失効した食品施設を、登録を行っていない施設とみなす」としています。
  • 失効後も米国向けに食品の製造・加工・包装・保管を継続する場合、「再登録が必要になる」と明記されています。

【FDA一次情報を組み合わせた場合に想定される影響(推論であることを明示)】

FDAの別のガイダンス(Registration of Food Facilities: Guidance for Industry)は、「登録義務がある施設が登録していない場合、その施設からの食品は輸入時に、施設が登録されるまで港湾または保税施設で保留される対象となる」と明記しています。

上記2つの一次情報を組み合わせると、更新を怠って「失効=未登録」とみなされた施設からの食品も、この保留規定の対象になり得ると考えられます。ただし、この結論はFDAが「更新失効時」に限定して明言した文言ではなく、「未登録施設」に関する規定を失効ケースに当てはめた推論である点に留意してください。実際に個別の輸入案件がどう扱われるかは、CBP(米国税関国境警備局)の運用にも左右されるため、断定はできません。

なお、登録番号が失効前後で変わるかどうかについては、確認できるFDA一次情報の範囲では明記されていないため、本記事では言及しません。

5. 更新に必要な情報・UFI(DUNS番号)について

更新手続きでは、既存の登録情報(施設名・住所・食品カテゴリー・緊急連絡先・米国代理人情報など)を確認し、変更がなければそのまま更新を確定させます。ここで必須となるのがUFI(Unique Facility Identifier、施設固有識別子)です。

【法的要求事項】FDAは現時点でUFIとしてDUNS(Data Universal Numbering System)番号を受け付けています(2026年時点でUEI〈Unique Entity Identifier〉への切り替えは食品施設登録においては求められていません。UEIは連邦調達契約〈SAM.gov〉の文脈で使われる別の識別子であり、混同しないよう注意が必要です)。

FDAは2023年9月15日以降、UFIの検証を厳格化しており、DUNS番号が確認できない登録・更新申請は受け付けない運用に移行しています。DUNS番号をまだ取得していない場合は、Dun & Bradstreet社のサイトから無料で取得できます。取得には数日かかることがあるため、更新期間の直前ではなく余裕を持って準備することが重要です。

6. 更新にかかる費用

【確認済み事実】FDA施設登録および更新そのものに、FDAへの手数料は発生しません。登録・更新はFURLSシステム上で無料で行えます。

ただし、米国代理人を専門業者に委託している場合や、DUNS番号取得・登録内容の英語での整備を代行依頼する場合は、その代行費用が別途発生します。

7. 「更新」と「情報の変更(Update)」の違い

FURLSシステム上には「Renew(更新)」ボタンと「Update(変更)」ボタンが別々に存在します。FDAガイドは「更新が完了するまでUpdateボタンは使用できない」としています。社名変更・住所変更などの情報更新も必要な場合は、まず更新(Renewal)を先に完了させ、その後で変更(Update)の手続きを行う順序になります。

8. 日本企業が今すぐ確認すべきこと

【VIAWORKSとしての実務推奨】

  • 自社(または米国側の関連会社)のFDA登録番号と、最後に更新した年を確認する
  • DUNS番号を保有しているか、保有している場合は現在の会社情報と一致しているかを確認する
  • 現在の米国代理人(U.S. Agent)情報が最新かどうかを確認する
  • 更新期間(2026年10月1日〜12月31日)を社内カレンダーに登録する
  • 施設登録の後に必要になるFSVP(外国供給業者検証プログラム)対応の要否もあわせて確認する

9. 次に確認すべきこと

FDA食品施設登録は、FDA対応全体の入口にあたる手続きです。施設登録が済んだ後は、輸入者側のFSVP(外国供給業者検証プログラム)対応や、事前通知(Prior Notice)、ラベル要件の確認が必要になります。全体像はアメリカ食品輸出のFDA対応完全ガイドで整理していますので、あわせてご確認ください。

まとめ

FDA食品施設登録は「取得して終わり」ではなく、2年ごとの更新によって初めて有効性が維持される制度です。2026年の更新期間は10月1日から12月31日まで。FDA自身のガイダンスは、更新を怠った登録を「失効=未登録」として扱うと明記しており、未登録施設からの食品は輸入時に保留される可能性がある規定と関連付けて理解しておくべきです。

UFI(DUNS番号)の確認や米国代理人情報の見直しなど、更新にあたって整理すべき項目は複数ありますが、いずれも早めに着手すれば大きな負担にはなりません。

ご相談について

VIAWORKSでは、日本企業に代わって米国代理人(U.S. Agent)としてFDAとの窓口を担い、FDA食品施設登録の新規登録・2年ごとの更新手続きの代行を行っています。DUNS番号の取得状況の確認から、更新期間中の申請代行まで対応しますので、担当者の異動などで社内管理が不安な場合もご相談ください。

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参考・出典

  • FDA, Food Facility Biennial Registration Fact Sheetfda.gov/media/160352
  • FDA, Registration of Food Facilities: Guidance for Industryfda.gov/media/85098
  • FDA, Food Facility Registration User Guide: Biennial Registration Renewalfda.gov
  • FDA, Enforcement Policy for Providing an Acceptable Unique Facility Identifierfda.gov/media/143997
  • Federal Food, Drug, and Cosmetic Act, Section 415 / 21 CFR Part 1 Subpart H

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VIAWORKS 輸出サポートチーム

VIAWORKS 輸出サポートチーム

米国食品規制・輸出実務に携わり、FSVP Qualified Individual(QI)としてFDA・FSVP対応や米国向け食品輸出を支援しています。規制情報を扱う記事では、FDA・USDA・CBP等の公的機関・一次情報を優先して確認しています。