連邦最高裁判所が2026年2月20日、国際緊急経済権限法(IEEPA)を関税賦課の根拠として使用することを違法と判断したことを受け、CBP(米国税関・国境警備局)はIEEPAに基づく関税の徴収を停止しました。同時に、大統領は2026年2月25日付(発効は2月24日午前0時1分)で、通商法(Trade Act of 1974)第122条に基づく新たな輸入課徴金(Proclamation 11012)を公布しました。
今回の発表内容
新たな課徴金は、原則として米国に輸入されるすべての物品に対し一律10%の従価税として課されるもので、国・地域による除外は設けられていません(ただしカナダ・メキシコ産のUSMCA対象品目、重要鉱物、エネルギー、医薬品、自動車・航空宇宙関連品目、既にSection 232関税の対象となっている品目等、カテゴリー別の除外は多数あります)。食品関連では、牛肉・トマト・オレンジが明示的に除外品目として挙げられています。この課徴金は2026年7月24日までの150日間の時限措置とされています。
制度の説明
今回の措置は、IEEPAに代わる別の法的根拠(通商法第122条:国際収支上の問題に対応するための大統領権限)に基づくものです。IEEPA関税の下で設定されていた日本を含む各国向けの「相互関税」率がこの措置によりどのように扱われるかについては、本告示自体に明示的な記載がなく、現時点で確定的なことは言えません。
日本企業への影響
今回の措置により、IEEPAを根拠としていた従来の関税率(日本向けの基準税率を含む)の法的位置づけが変動する可能性があります。牛肉・トマト・オレンジ以外の食品・飲料については、一律10%の課徴金の対象となり得ますが、日米間の個別の関税取り決めとの関係、具体的な適用税率については、通関業者・貿易実務の専門家に個別に確認することを強く推奨します。
今後確認すべきポイント
自社が輸出する品目のHTSコードについて、今回の課徴金および除外規定の適用有無を確認するとともに、150日間の時限措置の期限(2026年7月24日)以降の取扱いについても継続的に情報収集することが望まれます。


