米国食品医薬品局(FDA)は、食品施設登録(Food Facility Registration, FFR)の2026年隔年更新(Biennial Registration Renewal)の受付を、2026年10月1日から開始します。米国向けに食品を輸出する日本の食品施設にとって、登録を維持できるかどうかに直結する重要な手続きです。対象となる施設は、年末までに更新を完了する必要があります。
今回の発表内容
FDAの公式ガイド「Food Facility Registration User Guide: Biennial Registration Renewal」によれば、2026年の更新受付期間は2026年10月1日午前0時1分から12月31日午後11時59分まで(米国時間)です。この期間中に登録の更新(Renewal)手続きを行わなかった場合、登録は失効したものとして扱われ、FDAのシステムから削除されます。
制度・規則の説明
食品施設登録制度は、2002年のバイオテロ対策法(Bioterrorism Act)を起源とし、食品安全強化法(FSMA)による改正を経た、連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C法)第415条および連邦規則集21 CFR Part 1 Subpart Hに基づく既存の法的義務です。米国向けに食品を製造・加工・包装・保管する施設(外国施設を含む)は原則としてFDAへの登録が必要であり、偶数年ごとにこの登録を更新することが義務付けられています。
今回のFDAの案内は、新しい規則や新たな義務を追加するものではなく、既存の法的義務に基づく定期的な更新手続きの受付開始を示すものである点にご注意ください。
主な変更点
FDAの案内から確認できる範囲では、更新手続き自体(FDA Industry Systemsを通じたオンライン更新、Unique Facility Identifier「UFI」としてD-U-N-S番号を使用する点など)に大きな変更は見当たりません。更新に費用はかからず、外国施設は引き続き米国内代理人(U.S. Agent)の指定を維持する必要があります。
日本企業への影響
日本から米国へ食品を輸出するために施設登録を行っている製造者・加工者・保管業者は、今回の更新手続きの対象です。登録が期限内に更新されず失効した場合、その施設からの食品は、連邦規則21 CFR 1.285(FD&C法第801条(l))に基づき、米国到着時に税関・国境警備局(CBP)の管理下で留置される可能性があります。留置された貨物は輸入者へ引き渡すことができず、一般命令貨物として扱われ、30日以内に登録が確認できない場合は積み戻しまたは廃棄となることもあります。
米国側のFSVP輸入者(Foreign Supplier Verification Program Importer)にとっても、サプライヤーである日本側施設の登録状況をあらかじめ確認しておくことは、サプライチェーンの中断を避けるうえで重要です。
今後確認すべきポイント
自社(または取引先の日本側施設)のFDA食品施設登録番号と、現在の登録内容(施設住所、U.S. Agent情報等)が最新であるかを確認し、10月1日以降、12月31日までにFDA Industry Systemsを通じて更新手続きを完了することが推奨されます。UFI(D-U-N-S番号)の有効性も事前に確認しておくとよいでしょう。なお、本更新自体はFDAが新設した規則ではなく、既存規制に基づく定期手続きである点にご留意ください。


